身勝手な動きが画家好み?

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GW仕事ばかりだったので、府中市美術館で開催している
『かわいい江戸絵画』に友達と出かけてみました。
大好きな歌川国芳をはじめとして、非常にかわいい動物画盛りだくさん。



今の「かわいい」に類似する表現はいつから生まれたのか? ということを
日本絵画の歴史を通して探っていくというなかなかおもしろい切り口。
学芸員の方のセンスがいいのか、非常にこじゃれたカテゴリー分けと解説文
にちょっと感動してしまった。
虎の絵ばかりを集めたコーナーのタイトルは、『悩ましい虎』(笑)。
江戸時代、虎を実際観たことがある人はほとんどないわけで、大陸から言い
伝わった「猛獣」というキーワードとか、「猫に似ているらしい」なんて言葉で
みんな描いていたに違いない。
そんなわけで、表現する虎は、極端に妖怪的に強そうだったり、そうかと思う
と、猫みたいにカワイイ表情のものも多かったりする。
そんなわけで、虎は悩ましいわけです(笑)。
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長沢芦雪の虎図なんて、本当に猫^^;
ピリカ的な目をしていて、怖くもなんともありません、とってもカワイイ^^;

そして、やっぱり猫好きにとって、神なのは、やはり歌川国芳。
猫をモチーフにした作品が多いってことよりも、この人、猫を本当に愛している描き
方をするから好きです。
なんというか、きれいに猫を描こうとか、カワイイ猫を描こうとしているわけではなく、
描いている猫は、本当にいっしょに暮らしている人ならわかる「あるある!」という
ポーズをしています。
たとえば、障子を張っていると、下の隙間からちょっかいを出して覗いていたり。
女性が寝転がってくつろいでいると、猫はその女性の腰の上に乗って寝ていたり。

どれも「きちんとした整ったポーズ」で決めている構図がなくて、だらしなく寝ていたり、
毛づくろいしていたり、ちょっかいだしていたり、という具合に、何かやらかしている
猫ばかりが出てきます。そこが国芳の猫画の魅力であり、猫好きの心をつかんで
しまうのだと思います^^

これは、犬と暮らしている方には反論されちゃうかもしれませんが、今日の展示画も
猫と犬を比べると、猫のほうが自由な動きをしているものが多く、漫画的。
それに比べると犬を描いているものは、静止している「きちんした感」を表現して
いるものが多いような気がしました。
猫の身勝手な動き、犬ならばじっとしていなさい、ということもできるのかもしれません
が、猫はまずはできません(何かにはできる子もいるでしょう^^)。
でも、そんな予測できない感じが、画家魂に火をつけるのかもしれませんね^^

そして、国芳のこの作品。
国芳の猫ヲタク魂に、猫好きな友人としみじみと感動。
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猫たちが来ている着物の柄が!!!! もう、なんてこだわり!
左はたこ柄に、手前はフカヒレ柄、さらに右側は肉球柄に、猫の小判柄に、
猫の鈴柄に、アジの開き柄……と猫関連の細かいモノグラムになっているのですよ!!
こんな素敵なモノグラムなら、LVのモノグラムよりもほしいっ!!!

ということで、気になった方がいたら、この展覧会は明日までです!
府中市美術館「かわいい江戸絵画」
by boochikurin | 2013-05-06 00:41