『チロ愛死』。

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ちょっといい写真をみつけてしまった。
目が見えないのに、空を観ていて哲学しているみたいなB.C.の顔。
何を考えていたんだろうね~。



この写真は、ちょうどリンパ腫が見つかった頃のもの。
比較的、気温が高い日だったから、窓を開けてあげたら、こんな風を空を
眺めていたB.C.。
なんか、歳とった猫は、表情が達観しているんだよね~~。
「なーーんでもわかっているんだよ」
「人生(猫生)なんてそんなもんでしょ」
と語っているような表情で、病気に慌てふためく未熟モンの私の横で、
いつもと変わらぬ毎日を過ごしていたっけ。
懐かしいなぁ~~。

ちょうど去年の今ぐらいから色んな病気というか症状が出てきて、不調
が目立つようになっていたB.C.。あの頃は、とにかく毎日走るように家に
帰って、介助ごはんしたり、病院連れて行ったりしていたっけ。
まぁ、春に向けて、その頻度はどんどん高くなって完全介護になってしま
ったんだけどね。でも、そんな想い出も過ぎてしまえば、とても大事なことだ。

今日、本屋さんで荒木経惟の『チロ愛死』という写真集を購入した。
出版されていたのは知っていたけど、なんかみるとつらいんじゃないかと
思って、目の端っこに入れていながらも、あえてみないでいた。
でも今日、見てしまった。表紙をみた途端、買っていた^^;
何気なく買った。本当に買うときにはそんな気分。
で、家でみたら、やられました・・・完全に・・・。
荒木経惟が愛したチロの末期の写真が、荼毘に付されるまで記録されている。
やせた手足、あばらが見えていくおなか。顔の形もどんどん三角になる。
B.C.と同じだぁ・・・・。せつないし、悲しいんだけど、チロの瞳も、やっぱり
温かくて、達観していて、「生きるとはこういうことだよ」と教えてくれる。
私は、小さくなっていくB.C.を写真に撮るのは、何だか不憫な気がしてシャッター
を押せないときもあったけど、でも、この写真集をみて「あぁ、もっと写真を残せば
よかったなぁ。最期まで生きる姿を残せばよかったなぁ」とちょっと後悔した。

でも写真集は、とても素敵です。
猫の最期を知っている人なら、絶対共感できるし、彼の1枚1枚の写真の意味を
感じることができると思う作品です。
とってもいとおしい作品なので、B.C.とA.P.のお骨の隣に並べて飾りました。

チロ愛死

荒木 経惟 / 河出書房新社

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by boochikurin | 2010-12-02 23:41